ごはんの時に食器を守って怒る唸る。ガムを取ろうとすると噛み付こうとする。おもちゃを渡してくれない…。等この守ろうとする行為は犬によく見られる問題行動のひとつでもあります。
全ては子犬時代の親、兄弟とのコミュニケーション不足から見られる行動でもあるのですが、子犬のうちに対処をするとすぐに受け渡す事に警戒はしなくなると言われています。しかし、子犬を迎え、奪い合いのない生活、母犬に注意されない事を覚えてしまうと、いざ飼い主さんが取り上げようとすると物欲が出すぎてしまい、唸って怒るようになるのです。
上下関係というよりこの行動は信頼関係になると思われるので、これを力でねじ伏せようとするものなら失敗に終わる場合もしばしばあります。
予防する為には、子犬の頃から食事はひとりで食べさせる事は控えましょう。食事の時は食器から手を放さず視界に人の手が必ず入るようにして、尚且つ食器に手を入れながら食事を与えるようにします。
写真のように時間がないときでも食事の時は決してひとりにはせずこのように与えるようにしましょう。特に子犬時期は必ず行います。食器は床に置かず、持ちながら人の手で与えます。
犬には「自分の食事は取られたりせず分け与えてもらえるんだ」と安心感を与える行動にもつながります。
次にガムに対する独占欲は、これも「ハイ」と与えてしまうのではなく、ガムの先端を飼い主さんが必ず持ちながら噛ませます。ここで唸る様子であれば与えるのを辞めてください。何度か繰り返すうちに持っているガムを落ち着いて食べれるようになっていきます。
時々「マテ」の号令もかけつつ、食べてる途中でも指示が聞けるようにもトレーニングしていきましょう。
食べる行為に関して特に子犬の時期はひとりで食べさせる事はさせないように注意する事により、協調性、信頼性が生まれてきます。この時期は1ヶ月ひとりでごはんをハウスで食べさせただけでも食事に対する独占欲が出るとも言われております。
子犬の時期にたっぷり親犬から指導を受けている場合を除き、母犬から早い時期に引き離されてしまっている子犬には、お家に来たその日からこの手から与えるトレーニングをする事により、独占欲のない穏やかな子犬に育っていくと言われています。
おもちゃで遊ぶ事に関しても、ひとりでおもちゃを与えっぱなしにせず、端っこを持ちなごら引っ張りっこ遊びをして、手を放さないようにしていきます。唸って守る場合はリードをつけて犬の動きを制御できるようにコントロールしながらおやつやフードでおもちゃの交換をしていきましょう。
日頃から与えっぱなしにはせず、物欲を増長させないように生活していく事が大切で、本当に必要ではないものであれば、ガムやおもちゃ等を与える事を控えるというのも回避の方法とも言えます。何より子犬のうちからの予防で成犬になってからも守らない物欲のない子に育っていくと思います。