ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.102 犬の出産子育て

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前回トイプードルこまめの妊娠についてのお話をしましたが、3月25日に無事2頭の子犬を出産しました。
出産の10日前から体温の低下が診られてきており、出産前日には人と同じ平熱の温度36.5度位までに低下しました。
26度台に突入するとそこから12時間以内には出産がスタートします。
体温が下がってきてからソワソワ落ち着きがなくなり、産室をカリカリと掘る仕草が止まらなくなります。
そして、3時間前から下痢、頻尿となり、おなかの中を空っぽにします。
こまめは体温低下後、丁度12時間後に陣痛が始まりました。
この日は寝ずの番で前日の22時から産室で私も仮眠(と言っても寝れませんでしたが)
日付が変わり、朝の6時ごろにハァハァと息が荒くなってきました陣痛のスタートです。
いきみが出たのは20分後、第一子は逆子でした。
少し介助をし、スムーズに娩出152グラムの雌タイニーサイズでした。
産まれる数日前から母乳が出ると言われていますがこまめの場合は乳腺の発達があまく生まれるまで母乳は出ませんでしたが、第一子ちゃんにお乳を吸われると母乳もしっかり出始めてきました。

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直後は母乳が足りないので初日だけ人の手で哺乳してあげます。
しっかりした骨格の強そうな子犬で、上手に哺乳瓶にも吸い付いてくれました。
安心している間もなく、母体は次の出産の準備をします。また陣痛がスタートしましたが・・・。
なかなか、お産が進みません、陣痛がきていきんでいるのですが胎児が顔を出さずにいます。
いきみがスタートしてから30分経過したところで胎児の体位を確認するとかなり大きい子が骨盤で顔まで出ている所で止まっていました。
正常な体位でしたので、もう少し陣痛を強くする為に介助すると2度のいきみで無事に娩出できました。なんと188グラムもビッグな女の子でした。この子はトイサイズで3キロ~4キロの間位に成長しそうです。
産道に長くいたこの子は少し呼吸が浅かったので、臍の緒ハサミで切り離し蘇生処置をすぐに開始数分後大きな声で鳴いてくれました。

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こまめもすぐに母性が沸いて子犬のお世話を始め、ひと安心。
今回の出産ではレントゲンで事前に確認していた2頭でお産は終了でした。
初産は2,3頭が体力を消耗せず丁度良い頭数かと思います。
産まれて1週間が経過しましたが、こまめも母乳が栄養満点のおかげなのか、子犬の体重が産まれた時の倍になりました。
出生後2週間は子犬が弱ってしまう事もありますので、無事に2週間超えてくれるようこのまま順調に育って欲しいですね。

これから子犬は、生後3か月まで親と共に生活し、社会性をたっぷりと身に付けて良い子の2頭に育てていきたいと思います。子犬の成長はまた次回のコラムにてお話いたします。