いざという時のための災害対策五箇条 その2

2.避難所生活対策

4.常備薬(イヌ・ネコ)

ぺットに持病があり薬を内服している場合は、緊急時のために余分に薬を持っておきましょう。 当院でも慢性疾患の治療薬は充分量をストックするよう心がけておりますが、ご家庭でも普段の量に加えて1週間分の余裕があると安心です。古い薬が劣化しないよう、保管している分から先に使用していきましょう。 薬を飲ませるスポイトや注射器などが必要な場合は、予備を保管しておくとよいでしょう。動物病院で対応可能。
※内服薬を常備しておくとよい病気の例/心臓病、肝臓病、てんかん、アレルギーなど

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5.クレートトレーニング(イヌ・ネコ)

聞きなれない言葉だと思いますが、クレートとは英語で「囲い」の意味。この場合、いわゆる犬小屋やケージ、キャリーバッグ等をさします。 室内飼育のワンちゃん達でも、お家の中に隠れ家として、クレートの設置をお勧めしています。クレートトレーニングとは、簡単に言えば、そのクレートに入っておとなしく過ごせるようにしておくこと。四方を囲われている空間は、わんちゃんにとっても精神的な安らぎを得られる場所になるそうです(ネコちゃんも狭い空間は好きですよね)。災害時にも、避難所や移動先施設でストレスなく過ごせるように、普段からクレートトレーニングをしておきましょう。通常の生活の中でも、旅行やドライブなどに行く際、あるいはペットホテルに預けるときなどでも、クレートトレーニングができている子の方が、ストレスなく過ごせるようです。

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6.混合ワクチン(イヌ・ネコ)

伝染病からペットを守るために毎年接種します。災害時はシェルターや保護施設などで、不特定多数のペットたちと生活する可能性があります。ストレスによる免疫力低下や他のペットからの伝染などで、感染リスクは上昇するでしょう。普段からしっかり免疫力(抵抗力)をつけてあげることが大切です。動物病院で対応可能。

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7.狂犬病ワクチン(イヌ)

狂犬病ワクチン接種のメリットは、 そのワンちゃんに自治体毎の畜犬登録(鑑札)が発行されることです。 これはいわば愛犬の住民票。 避難所に入所する際や、はぐれてしまったときの身元確認に重要となります。 鑑札や狂犬病接種済票は、首輪等に付けておくと迷子札の代わりにもなります (最近では可愛らしい専用のケースも売っています)。 全てのイヌに1年に1回の追加接種が法律で義務付けられています。 4月に集合注射が実施されていますが、 そのほかの時期でもお近くの動物病院にて接種できます。動物病院で対応可能。

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8.フィラリア(イヌ)

フィラリアは蚊から感染する寄生虫で、月に1回の飲み薬などで予防します。避難所などでは室内犬といえども、外での飼育を余儀なくされますので、 普段より感染リスクも高くなります。心臓病を起こす寄生虫ですので、かかってからでは遅すぎます。しっかり予防することが大事です。当院では、1シーズン分をまとめてストックしておくことをお勧めしています。 蚊がいなくなって1か月後まで飲ませます(関東では5~12月までが推奨)。動物病院で対応可能。

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9.ノミ・ダニ(イヌ・ネコ)

災害時は、シェルターや保護施設などで不特定多数のペットたちと生活する可能性があります。他の子からの感染が起こりやすく、東日本大震災時でも避難所で大きな問題となりました。また、自分のペットが他の子へうつしてしまわない様に、あるいはヒトにも感染しますので、飼い主側のマナーとして最低限必要なエチケットとも言えます。 首筋に垂らすタイプのスポット剤で月1回の予防が一般的です。できれば1~2か月分の余裕があると安心です。動物病院での購入をお勧めします。動物病院で対応可能。

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10.避妊去勢手術(イヌ・ネコ)

避難所や保護施設で過ごす際に、発情は周りのイヌネコに迷惑をかけてしまう場合があります。 他のペットとの余計なトラブルを避けるためにも、 子供を作らせる予定のない場合は、 可能な限り早めに避妊去勢手術をしておくと良いでしょう。動物病院で対応可能。

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