ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.118 産まれてからもすぐトレーニング

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先日我が家のトイプードルが3匹の子犬を出産しました。
出産して子犬達の体調も良く、体重も順調に増えているのを確認したら、人の手によって子犬達のタッチトレーニングがスタートします。
これはまず母犬と飼い主との信頼関係も必要となり、飼い主と母犬との関係が良くないと子犬を触る事でさえ許されません。
飼い主を信頼していると「自分の子犬を守ってくれる人なんだ」と思い、子育てを共有させてくれるようになります。そこで、飼い主もまだ目も開いていないうちに子犬達に身体に触るトレーニングをします。
この時期から触るという事をしておくと、成長してから人に対してトリミングで抵抗したり、仰向けにするのを嫌がるという行動が無くなってきて飼いやすい犬に育っていくのです。今回3匹産まれたうち1匹だけが極端にゴロンを嫌がるのがわかりました。この子は念入りにタッチトレーニングを行います。スタートしてから3日目人の手のひらで安心して眠るようになりました。

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子犬の手や足も念入りに触ります。母犬は口を使って子犬に触れる事しかできません。母犬の接触だけに慣れてしまうと、犬の世界だけになり、いざ人間社会へ入ってしまった時に人の手に違和感を感じ反射的に抵抗するようになってしますのです。
3匹のうち1匹のこの子が何故ゴロンや人に触られるのを抵抗したのか?と言うと、子犬は産まれてから兄弟間で上下関係が始まっています。
格もあると思いますが、強くなるリーダータイプの子が必ずいます。抵抗したり、鳴き声を大げさにあげたりする事もあります。
だからと言ってその子がダメ!なのでは無く、自己アピールが強い子という事は頭の回転が早く理解も早い、何かを伝える能力が他の子以外に優れている証拠になります。
そのようなタイプを目の開いてないうちから人に服従するトレーニングをしていくと大人になった時はとても頭の良い賢い子になる可能性があるのです。
すでにこの子は身体に触られる事は克服しました。理解も早く人は敵ではない、と言う事もすぐに分かっていると思います。
3匹みんな性格がバラバラですが、この目の開いてない時期からの性格は土台となり大人になっても大きく変わる事はあまりありません。将来どんな賢いワンコに育つか、楽しみでなりません。
また来月は成長した3匹のトレーニングコラムを報告したいと思います。