ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.109 じゃれ合うのは良い事?

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犬を迎えて、ドッグランに行き愛犬を他犬と遊ばせるとじゃれ合いが始まる事が多くあります。
仲が良くていつも沢山転げまわって遊ぶ姿は微笑ましいものがありますね。
じゃれ合って身体を動かして運動にもなりますし、ストレスの発散にもなります。

一見楽しそうに見える犬同士のじゃれ合いですが、実は仲が良いとは限らないのです。

一般的にじゃれ合う関係は生後2か月頃からスタートします、始めは子犬同士で甘噛みしたり手をかけたり遊び始めます。
このじゃれ合い、遊びに見えるかもしれませんが、実は「順位付けあそび」とも言われており、遊びを通してリーダーを決め合っているのです。
この順位付け遊びは普通であれば上位の者が誰か?順位がハッキリした時点でじゃれ合いはある程度終了します。

しかし、子犬の頃に母親と早く離れてしまったり、兄弟がいなかったり、しつけの下手な母親だったりすると子犬が成長した時に激しい順位付けのじゃれ合いをする傾向にあります。
自分より上位の犬を知らないまま育った子犬は、自分が上位となりたいが為に相手の犬に大人になっても前足をかけたり、じゃれ咬みをしたり、永遠と終わらないじゃれ合いをしようとします。
たとえ、相手の犬が「降参」サインを出そうともお構いなしで順位付けを挑もうとするのです。

パッと見て仲が良さそうに見えるかもしれませんが、じゃれ合いがエスカレートすると本気のケンカになる事もあるのです。
じゃれ合いをさせていても10分程度経過したら、人が仲裁に入り、一度必ずワンクール休ませて落ち着かせると良いでしょう。

リーダーを意識しない犬にはこのように途中で飼い主が呼び戻し、マテをさせておく事により犬ではなく「人」がその犬のリーダーとなりますので、どうしても周りの犬に夢中になりすぎしつこくじゃれ合いが続く場合は飼い主が愛犬をコントロールすれば、犬はリーダーになりたいが為の行動をしなくなるかと思います。

ポイントはじゃれ合いは続けさせない事!犬だけの世界にすると順位の争いが必ず出てきます時々愛犬を呼び寄せて飼い主の存在をアピールすると良い関係が築けるでしょう。