翔ちゃん先生の犬の飼い方コラム

第14話

問題行動

排泄の問題行動

排泄の問題行動

家の中で排尿・排便をしてしまう問題行動があります。
飼い主さんが困り果てる問題行動の約15%を占めるといわれています。

当然ながら、屋外飼育では特に問題になりません。
ただ、飼い主さんの気まぐれで、屋外飼育の犬を室内に招き入れたときあちこちにおしっこをすることがあります。
不安解消、そして落ち着くために、自分の匂いを室内に充満させようとの魂胆に思えます。
まあ一種のマーキングです。

“おもらし”問題行動の根は、しつけが十分でなかったり、縄張り意識からのマーキングであったり、過度の興奮であったり、分離不安であったり、恐怖症であったりします。

あまりに従順過ぎて、服従の意思表示が“おもらし”という行動になる場合もあります。
雷雨や大きな音に驚いたとき、それが直接的な刺激となって“おもらし”をすることがあります。

車の騒音がイヤでたまらず、結果として外出を嫌がり、ついには室内で“おもらし”という事例もあります。
その行動の根が何なのかを突き止めることが必要です。

根を考えつつ、原因と対処法を紹介します。
なお、分離不安・恐怖症からの“おもらし”についてはすでに紹介しましたのでこの単元では割愛します。

しつけ不足による“おもらし”

1.【原因のまとめ】

  • しつけ・訓練不足
  • 飼育環境・飼育管理の悪さ
  • 他の問題行動の結果として

・しつけ・訓練不足
しつけが十分に行き届かず、あるいはしつけの失敗が原因のことがあります。
子犬時代の“おもらし”に、飼い主さんが間違った対応をしていることもあります。
まあ総じて訓練不足です。とても行儀よく、今まではなかったのに、突然“おもらし”ということがあります。これは何らかの病気であることが多いようです。
まずは病院で診てもらいましょう。

・飼育環境・飼育管理の悪さ
犬にとって必須である散歩にあまり連れて行かない場合に見られます。
老犬の“おもらし”の原因の筆頭だそうです。
そりゃあそうでしょう、散歩しながら、あっちこっちの匂いを嗅ぎ、そしてマーキングするのが犬の習性ではないですか。

また、ある病気(例えば糖尿病)では排尿の回数が多くなります。
こんな場合、散歩の回数を増やしてあげることが必要です。

犬は我慢に我慢を重ね、こらえきれなくなって“おもらし”をやってしまうのです。

あるおもしろい事例です。夜中に排便をしてしまう犬がいました。
よく聞いてみると、この犬は寝る前に3回目の食餌が与えられていたそうです。
受験生でもないのに、夜食です。一日に3回、それも寝る直前にも…であれば、そりゃあ朝の散歩まで我慢ができません。

食餌の量、時間、あるいは給水量等には、飼い主さんのコントロールが必要なのです、特に食いしん坊の犬には…。

・他の問題行動の結果として
分離不安・恐怖から、室内で一度“おもらし”をした犬が、その後、散歩まで我慢をできなくなることがあるそうです。
せっかくのしつけが無に帰したことになります。

2.【基本的な対処法】

  • 効果のない対処法はやらない
  • しつけをやり直す
  • 飼育環境・飼育管理を改善する

・効果のない対処法はやらない
時間がずいぶんたっているのに、“おもらし”をした場所に犬を連れて行き、そしてきつく叱ります。
「○○○!ここでおしっこをしちゃダメっていってるでしょ!」。ついでに頭をゴツンです。
飼い主さんがやりがちなことです。さて、犬に叱られた理由が理解できるのでしょうか。
「申し訳なさそうな顔をするのよ、悪いことをしたことは絶対にわかっているはずよ!」
いいえ、“おもらし”直前直後じゃないと効果はないのです。飼い主さんの剣幕を恐れているだけなのです。
うまくいったときにあまり誉めず、失敗したときにすぐに叱る飼い主さんのなんと多いことか…。
罰以外の方法で対応できないでしょうか、例えば、散歩に十分に時間をかけ、おしっこ・うんちをさせる方がはるかに効果的なのに。

・しつけをやり直す
子犬時代の通常のしつけの中で、決まった場所で排尿・排便をするように仕向けるのが飼い主さんの役目です。
犬の習性(巣は汚さない)を利用すれば容易に条件づけが可能です。
しかし、うまくいかないときもあるようです。しつけをやり直さなければなりません。

1.次のようなときには、すぐに外(あるいは犬のトイレ)に連れて行きましょう
・帰宅したら、寝起きに、食後に
・素振りをみせたときに(あちこちを嗅ぎまわる、同じ場所をくるくる回る、ドアの前で落ち着かないなど)
・排尿してからずいぶん時間が経ったときに

2.飼い主さんが在宅のときは犬をコントロール下におくようにしましょう
例えば、“おもらし”をしたことがある場所には行かせないなどです。
ちょいと大変ですが、しばらくは絶えず見張っておくことが必要です。
・はげしい罰を与えてはいけません。
・何か音のする物を使ったり、ちょっと驚かせる程度の叱り声を使ったりして、注意を促しましょう。

注意を促すのは、“おもらし”をしそうになったまさにその時です。犬は躊躇します。
そして、外に連れ出してみましょう。つまり我慢を憶えさせ、「排尿・排便は屋外で」を習慣づけるのです。

成功したら、大げさに誉めてあげましょう。

・飼い主さんが留守をするときには、今まで“おもらし”をしたことがない場所に柵なども利用しながら閉じ込めておきます。犬の寝場所に近いところがよいようです。
一般的に、犬が排尿・排便するのは、犬の寝場所、くつろぐ場所から離れたところです。

・留守が長くなるときは新聞紙を広げておくのも一方法です。
新聞紙の上にオシッコシーツをのせておくと後始末が楽になります。
新聞紙であれば、場所も、広さも、飼い主さんの思うがままです。
一定の場所(排泄を許せる場所)で、徐々に範囲を狭めていきながら、しつけをやり直します。
子犬時代と同様です。
ただ、オシッコシーツでの排尿を条件づけられた犬は、屋外で排泄しても構わないことを理解するのに苦労することもあるそうです。

・飼育環境・飼育管理を改善する
原因の項に既に書きましたが、食餌の量、時間、そして給水は飼い主さんがちゃんとコントロールしなければなりません。
夜遅くの給餌・給水を制限することで、“おもらし”問題行動に劇的な効果がみられることもあります。
それから、やはり十分な散歩です。
当たり前のようですが、「雨が降っているからお散歩は中止!」「仕事で疲れたから今日は勘弁ね」なんていう飼い主さんでは困ります。

3.マーキングによる“おもらし”

マーキングによる“おもらし”は、ほとんどが雄の問題行動です。
“おもらし”というのはちょいと妙な表現かもしれません、奴らは意図的にやりますので。

飼い主さんが見ていないところで、ひょいと後肢を上げて、壁とか家具の足などに少量のオシッコをかけ、何事もなかったように飄々と去っていきます。
「このやろう!」と思ってしまいます。

マーキングは縄張り意識からというのが定説です。
自分の存在感を誇示するとともに他の犬への警告の意味もあります。
犬同士のコミュニケーションの一手段でもあります。

でも、その必要のない室内でマーキングするのはなぜでしょう。
通常、巣の近くにはマーキングはしないものです。

敵から見つかる可能性が高くなります。
マーキング行動を誘発する他の犬のマーキング跡もありませんし、他の犬がマーキングしているところを目にすることもありません。なぜでしょうねえ。

ある学者さんは「神経質になったり、興奮状態になったり、不安になったりしたときにあっちこっちにマーキングして、自分の匂いを周りに充満させ、そして安心を得ようとする。それが室内でのマーキングである」と言っています。

3-1.原因

遺伝的素因として

ケースによって原因はさまざまです。よくはわかっていませんが、遺伝的素因を疑うケースもあるようです。

社会的刺激があって

同一家庭で多頭飼育である場合、他の犬の存在が刺激となっていることがあります。
それまではとても良い子だったのに、突然マーキングが始まることがあります。
お友達が犬連れでやって来たとき、新しい犬が家にやって来たとき、近所に発情中の雌がいるときなどです。
いずれも犬社会での種々の刺激が原因となっています。

マーキング跡が

なんらかの理由で室内にマーキング跡があるとき、犬はその上にマーキングをしてしまいます。
オシッコの跡がそのまま刺激となっているのです。
この刺激の強さは、知らない犬、同一家庭内の他の犬、そして自分自身の順です。
お友達が連れてきた犬が、室内のどこかにオシッコをしてしまったとき、その場所についマーキングをしてしまいます。
その自分のオシッコの臭いが刺激となり、またマーキングしてしまいます。
つまり、悪循環に陥りなかなか治らないこともあるようです。

ホルモンが影響して

雌より雄に多い、去勢すると室内でのマーキングが減る。
このような事実からホルモンの影響があることは確実だと考えられています。

3-2.対処法

【基本的な対処法】

  • 去勢する
  • 効果のない方法はやらない
  • その他いろいろ

・去勢する
全てのケースで有効”とは言えませんが、去勢はかなり効果があります。
室内でのマーキングが減少します。あるいはその程度が軽くなります。
屋外でのマーキングには去勢の影響はありません。他犬のオシッコの臭いがちゃんと刺激となり、“おほほ犬”とはいえ、一丁前にマーキングをします(去勢済みの雄犬を我が家では“おほほ犬”と呼んでいます)。

・効果のない方法はやらない
前項でもお話したとおりです。マーキング跡を時間が経過して見つけたとき、犬を連れてきて叱りつけてもダメです。直前直後でないと意味はないのです。
遅れての罰は無意味であることを認識してください、腹立たしいでしょうが…。

・その他いろいろ
その他いろんな対処法がありますが、次の“対処の実際”に記載します。
室内でのマーキングに、飼い主さんが何ら対処しないときは、“室内でのマーキング”という行為そのもので犬は報酬を受けていることになってしまいます。

【ケーススタディ(室内)】

実際の対象1:マーキング跡には近づかせないようにする
解説:飼い主さんが絶えず見張っておくことが基本です。当然、無理な注文です。柵、ケージなども活用してみましょう。

実際の対象2:マーキング跡は臭いがしなくなるまで完璧にきれいにする
解説:奴らの嗅覚が鋭いことを忘れないように⋯「よしよし、臭わないな」⋯でも犬は嗅ぎつけます。脱臭剤、忌避剤も活用可能です。

実際の対象3:マーキングしようとしたときにすぐ叱る(ただし、大きな音で驚かしたりする方法)
解説:マーキングを躊躇させることが目的です。「現行犯」で厳しく罰を与えると、犬は⋯その場所でもう排泄しなくなる、飼い主さんがいるときにはその場所で排泄しなくなる、飼い主さんがいるときにはまったく排泄しなくなる⋯という行動をとります。即効性があって、良さそうに見えますが、飼い主さんに対する恐れを誘発し、性格を捻じ曲げてしまいます。

実際の対象4:時間がたってからは叱らない
解説:時間が経過してマーキング跡を見つけても、罰を与えても無意味です。犬は何で叱られているのかがわかりません。

実際の対象5:マーキング跡の近くに給水器などを置く
解説:「巣の近くには排泄しない」という犬族の習性を利用してみましょう。

実際の対象6:特殊な状況下(例えば他の犬が家の前を通ったとき)だけで見られる場合は⋯
解説:その状況になろうとしたときに、いつものマーキング場所に呼び、”お座り・待て”をさせる。状況が過ぎ去るまで我慢できたらご褒美を与える。マーキングしそうになったら、躊躇させるような叱り方をする。

実際の対象7:去勢で解決できる確率は⋯
解説:去勢によって、問題が完全に解決できる確率は、まあ五分五分です。

4.従順が昂じての“おもらし=まいったション”

あまりに従順すぎて、服従行動の一つとして、“おもらし”をすることがあります。
我が家ではこれを“まいったション”と勝手に名付けています。
ボビーを大好きな女の子が近所に数頭います。
そのうちの三頭ほどはボビーに会うと“まいったション”をやります。

“まいったション”は主に子犬と若い雌犬に見られる問題行動です。
成長するとなくなるのが普通です。

しかし、成犬でも観察されることがあります。この場合はなかなか治りが悪いようです。

優位である、あるいは脅威を感じる人間の、特定な表情、動作、姿勢を見たときに思わず“おもらし”をすることがあります。

例えば、挨拶をしなければならないとき、叱られたとき、優位性に関わる状況のとき(抱えられたとき、覆い被さられたとき、撫で回されたとき、睨みつけられたとき)などです。

犬は社会的威嚇を回避するために服従的な姿勢をとり、さらにそれが昂じて“まいったション”です。

4-1.原因

【原因のまとめ】
  • 遺伝的素因
  • 過度の罰
  • 社会化期の経験不足
  • 飼い主さんの誘発

・遺伝的素因
親子そろってビビリ性質を持つことがあります。
同一家庭に飼育されている母娘犬の例です。4歳の母犬はブラッシングが大嫌いです。
ブラッシングのために抱き上げられたとき、そしてブラッシングをされているときに“おもらし”をします。
その1歳の娘は知らない人と挨拶を交わすときはいつでもそうです。
同腹の子たちも同様の傾向があります。どうも遺伝的素因があるようです。

・過度の罰
飼い主さんが、過度の罰を与えながらしつけを行った場合、極度に服従的、あるいは怖がりになることがあります。
飼い主さんの何らかの支配的行動が刺激となり、“まいったション”に至ってしまう犬もいます。

・社会化期の経験不足
社会化期にいろんな体験(特に人間との関係)が乏しい場合、人間、あるいは特定の人間を極端に怖がることがあります。
知らない人と挨拶しなければならない場面で、恐怖心から“おもらし”をしてしまうことがあります。

・飼い主さんの誘発
知らず知らずのうちに、飼い主さんが恐怖を与えてしまっていることがあります。
ちょっとした叱責・撫で回し・抱き上げなどでも“おもらし”を誘発することがあるのです。
飼い主さんにそのつもりがなくても、従順すぎる犬にとっては、それはそれは恐怖を感じることだってあるのです。

4-2.対処法

【基本的な対処法】
  • “おもらし”をする状況を避ける
  • 厳罰は与えない
  • 無意識に誘発させない

・“おもらし”をする状況を避ける
どんな場面で“おもらし”をしてしまうのかを十分に観察しておきましょう。
そして、そんな場面にならないように避けてあげるのです。
原因の項に記載した母娘犬では、前・横から近づいて抱き上げるのをやめることが状況の回避となります。
また、“おもらし”があったとしても、たいした問題とはならない屋外でブラッシングをやってあげるのも問題の回避です。
飼い主さん、家に訪ねてくる人が、優位性や脅威の少ないやり方で犬と接触してあげることも重要です。

・過度の罰
飼い主さんが、過度の罰を与えながらしつけを行った場合、極度に服従的、あるいは怖がりになることがあります。
飼い主さんの何らかの支配的行動が刺激となり、“まいったション”に至ってしまう犬もいます。

・厳罰を与えない
“まいったション”に対して罰を与えることは、状況をさらに悪くします。
従順すぎる犬にとって、罰は拷問そのものです。恐れや服従性による行動を強めることが多いようです。
犬が自ら飼い主さんに近づくように仕向けましょう。犬を上から見下ろしてはいけません。
膝をついて優しく話しかけたり、頭より胸を撫でてあげたりすると、過度の服従的な反応を少なくできます。
従順すぎる犬が挨拶に来たときは、最初は無視するとよいようです。
視線を合わせることを避けることまで必要なこともあります。

・無意識に誘発させない
“まいったション”を誘発するような飼い主さんの支配的行動はやめなければなりません。
また、“まいったション”を見たときに、近づいたり、声をかけたり、(同情的に)見つめたりしてはいけません。
そのことが無意識の報酬になってしまいます。完全無視が鉄則です。

【ケーススタディ(室内)】

実際の対象1:.”おもらしを見ても無視する
解説:”おもらし”を見ても、叱らない、話しかけない、撫でないことで対処します。つまり無視することで不安解消です。

実際の対象2:”おもらしがあっても厳しく叱らない
解説:解説は対処法に記載しました。そして”おもらし”を我慢できたときにはなんらかのご褒美を与えましょう。

実際の対象3:挨拶時は⋯
解説:「挨拶はまずは屋外で」、「挨拶はなるべく静かに簡単に」、「同時に排尿できない姿勢(例えばお座り)をさせて」、「帰宅時の飼い主への挨拶も犬が落ち着いてから」

実際の対象4:ブラッシングは⋯
解説:「おもらしがなくなるまではプラッシングは屋外で」、「まずは床からちょっとだけ抱き上げ、その後徐々に高く」、「ブラッシングも最初は一、二回なでる程度に、そして徐々に長く」

5.興奮しすぎの“おもらし=うれション”

久しぶりに飼い主さんから遊びに誘われたとき、しばらく会っていなかった飼い主さんに挨拶をしようとしたときなどに“おもらし”が見られることがあります。
あまりに嬉しくて、そして興奮して、立ったまま、あるいは歩きながらの“おもらし”です。
これを“うれション”といいます(すみません、一般的呼称ではありません。少なくとも我が家ではこういいます)。

主として子犬に多い問題行動です。通常、成長とともになくなります。
飼い主さんもそれほど気にはしませんし、このことで子犬を厳しく叱ったりはしないものです。
何か他の方法を見つけて、興奮しすぎないように仕向けていきます。

5-1.原因

【原因のまとめ】
  • 遺伝的素因
  • 飼い主さんの無意識の誘発
  • 飼育管理・環境が…
  • 何らかの病気

・遺伝的素因
“うれション”は過去の経験より遺伝的素因が絡んでいることが多いといわれています。
そうですね、「興奮しやすい家系もある」とでも考えればよいのでしょう。

・飼い主さんの無意識の誘発
飼い主さんが、激しすぎる遊びに誘ったり、挨拶するときに興奮させたりしている場面が多いと、過度の興奮から“おもらし”を誘発することがあります。
飼い主さんは無意識にやっています。
そんでもって、「こらっ、おしっこするんじゃない!」では、犬達も立つ瀬がありません。

・飼育管理・環境が…
共働きで一匹にしておく時間が長いと、犬は寂しくて寂しくてたまりません。
膀胱も満タン状態です。そこに飼い主さんの帰宅です。
そりゃあ嬉しくて、犬は興奮状態です。
「お、お、お帰りなさい」、そして思わず“うれション”となっても不思議ではありません。
かといって、「共働きをやめましょう」とはいかないところが…。

・何らかの病気
何らかの病気が原因で、膀胱、膀胱周囲の筋肉が正常でないこともあります。
他に原因が考えられない“うれション”があるときは、動物病院で一度診てもらうことも必要です。

5-2.対処法

【基本的な対処法】
  • 問題発生の状況を避ける
  • 飼育管理・環境を改善する
  • 効果のない対処はやらない
  • 問題の状況で訓練する

・問題発生の状況を避ける
いつも“うれション”が見られるということはまずありません。
興奮しすぎたとき、あるいは膀胱が満タン状態で興奮したときだけです。
どんなときに“うれション”が見られたのかを考えながら、その状況を避けるようにすればよいのです。
まあ刺激しすぎないことが手っ取り早い対処法です。

・飼育管理・環境の改善
犬が我慢できないほどの長時間の留守番はさせない、昼間にちょっとだけ外に出すようにご近所の友達に頼んでみる、などなどで改善できることも多いようです。
なかなかそう都合よくいきませんが…。

・効果のない対処はやらない
この問題行動にも罰を与えてはいけません。
罰を与えると、よくなったように見えることがあります。
しかし、その状況における犬の感情が単に変化しただけです。あまり良い状況にはなりません。
逆に“うれション”に「あらあら、そんなに嬉しいの、よしよし」、なんてお褒めの言葉を与えるのも良くありません。淡々と対処すべきです。
無意識のご褒美で「“うれション”すると褒めてもらえるんだ」と誤解させてはいけません。

・問題の状況で訓練する
まずは基本的な服従訓練を行い、興奮しすぎないように仕向けていきます。
それから、問題発生の状況(遊び、挨拶などの場面)で、何らかの命令を与えていくと、徐々によくなるようです。