翔ちゃん先生の犬の飼い方コラム

第2話

問題行動

5タイプに分類される飼い主さんあなたはどのタイプ?

飼い犬は家族になった

少子化、高齢化社会の影響もあるのでしょうか、家庭内での飼い犬の扱いがずいぶんと違ってきました。犬達の地位が上がっています。まあ犬公方様の世ほどではないことを願っています。

犬が飼える集合住宅が大流行です。「散歩後の足洗い場完備」なんていう広告も見かけます。

我が家の散歩後の足洗いは風呂場です。
泥を落として室内に入る賢さを持ち合わせている奴等ではありません。カーペットに点々と足跡ということもあります○○ウルフスキン製のようで、安物がとても高価に見えなくもありません。

いろんな仕掛けのある住宅も販売されています。
どこでもドアならぬ犬用ドア、犬が滑らないフローリング、傷のつかない袖壁などなどが標準装備だそうです。

エアコン・テレビ・ソファー完備のペット用高級ホテルなんていうのもありますね。セレブなお犬様達はソファーでくつろぎながらテレビをご覧になるのでしょうか。
出張先のビジネスホテル(もちろん人間用)より立派なことに少なからずショックを受けています。


家庭で飼育されている動物を“コンパニオンアニマル(伴侶動物)”と呼ぶようになりました。
「家族の一員とみなして共同生活を楽しむ」との意味が込められているのでしょう。“ペット”という言葉が死語になる日が近いのかもしれません。

我が家も例外ではありません。
大借金で一軒家を手に入れたのも、大型犬を室内飼育にしたのも、いずれも犬との共同生活を楽しむことが目的でした。


確かにいろんな問題行動もあります。
でも、楽天的な我が家族はそれを笑い飛ばしています。犬への愛着が深く、そして奴等との生活を心から満喫できています。“コンパニオン派”というそうです。

飼い主の5つの分類

飼い主さんが飼い犬をどのように感じているかで飼い主さんを5つに分類できます。
米国での調査です。

コンパニオン派、熱心派、困惑派、価値的対象派、そして不満厄介派です。それぞれの特徴はあとで紹介します。

同じ家族の中でも、それぞれが違った派閥に属する場合もあります。
例えば奥さんは生粋のコンパニオン派、お父さんは不満厄介派の、両極端の場合だってあるのです。

さて、あなた、あるいはあなたの家族はどの派に属しますか。

コンパニオン派(27%)

犬が大好きで、家族の一員として扱い、共同生活に満足している人達です。ただ、問題行動があると3の困惑派に移行することも多いようです。

熱心派(17%)

犬とそれなりの触れ合いを持つが、ベタベタとした甘い関係は持たない主義の人達です。でも、犬を飼うことに満足しています。

困惑派(24%)

犬が大好きなのですが、問題行動にほとほと困り果てている人達です。犬を飼っても満足が得られず、共同生活を楽しむ余裕がありません。実は問題行動のある犬の飼い主さんの大部分は困惑派に属します。

価値的対象派(19%)

犬を単なる所有物とみなしている人達です。ステータスシンボルと考えている人もいます。

不満厄介派(19%)

犬に愛着がなく、飼うことから満足感も得られず、心から犬を厄介者と思っている人達です。

コンパニオン派が4分の1で、それと同じくらいの困惑派がいます。欧米諸国の犬達を見ますと、しつけが行き届いているとでも申しましょうか、どことなく飼い主さん、他の犬達との関係が成熟し、ピシッとわきまえているように感じます。

でも、これが実情です。日本でも同様の傾向だと思います。また、コンパニオン派と困惑派を行ったり来たりという飼い主さんも多いようです。


このコラムのお相手は主として困惑派の飼い主さんです。犬の問題行動と言いますが、実は飼い主さんの理解不足、そして間違った態度が問題行動を誘発している例も多く見受けられます。

また、「問題行動のある犬には、諦めずに、じっくりとしつけ(学習)をやり直す」です。
犬にも飼い主さんにも再教育が必要なようです。このコラムが少しでも参考になればと思っています。