グループストーリー 第3章

第3章 グループだからできること、すべきこと。

人材教育へのさまざまな投資

ワラビー動物病院グループでは、スタッフ教育としてCS(顧客満足)とES(従業員満足)の研修を行っていますが、06年秋からは3病院全員を集めての合同研修会もスタートさせました。こういった取り組みは、それぞれの職場でお客様により良いサービスを提供するためにも、スタッフのモーチベーションを高めるためにも、とても大切なことだと考えています。おかげさまでワラビー動物病院グループの各病院は、電話応対ひとつでもお客様に褒めていただくことが少なくないのですが、スタッフ達自身は当たり前だと思っているので褒めていただいて初めて気づくといった状況です。ましてや、そのためにグループとしてどれだけ投資してきたかってことまでは、まだまだわかってくれていない状況です(笑)。

病院間のコミュニケーションを通じての人材教育、というのもあります。たとえばこのホームページもその一環。3つの病院のスタッフの気持ちや意識を一つに束ねる効果がありますし、グループの人材水準の維持向上にもつながっています。また、人材教育をアピールすることで、結果的に求人につながっているという側面もあります。実際にホームページを見て求人に応募してきたスタッフもいます。正直、僕は当初、この業種にホームページでの求人は合わないと思っていました。でも今は何でも行動する前にネットで調べると聞いて、そういう時代なんだなと思いました。我々はグループですがまだまだ組織として未熟ですし、上意下達にも慣れていません。組織力を上げていくためにも、人材教育は重要だと考えています。

顧客満足の追求と健全な経営

病院が3つあると経営状況の差が明確に見えてきます。グループとは言え、どこかの病院のマイナスを別の病院のプラスで補填するというやり方では、安定経営は望めません。お客様の満足を追求する一方で経営管理も重視しなければなりません。基本的にはお客様の満足を追求することで収益が上がるわけですが、それをもっと上げるためにはどうすればいいか。お客様の満足と言っても、人それぞれじゃないですか。だから診療技術だけじゃなく、色々な部分で満足してもらえるようにしなければいけない。病気やケガを診る時はもちろん、爪切りやワクチンにしてもこの先生、この病院じゃなきゃイヤだっていうお客様、よその病院を通り越して来て下さるようなお客様を増やしたいわけです。そのためには、スタッフ一人一人が、今目の前にいるお客様に今度もまた来てもらえるようにするにはどうしたらいいのか、自分自身で考えて行動するしかない。そうやってアイデアを出しながら、みんなでチームワークを発揮して、もっと上を目指して行こうと鼓舞しています。

スタッフの数がこれだけ増えてくると、個人病院時代の発想では限界があります。スタッフ一人一人が自発的にものを考えて行動することが基本で、その時に大切なのがチームワークだと思うんです。チームワークができて初めて個々の力が結集され、病院としての力も発揮される。ですから僕も昔のように蕨だけにいるわけにはいきません。昔から診てきたなじみのお客様からは、「古いお客さん、逃げちゃうわよ」って言われたりもしてるんですが(笑)、僕自身は自分がいない方がかえってみんながしっかり頑張ってくれるからいいのかなって思ったりもしています。僕がいるから来るようなお客様だけではだめなんですよね。それよりもスタッフ一人一人のお客様を増やしていった方がいい。そうすることで結果的に顧客満足の追求と健全な経営が両立するのだと思っています。

理念・グループの沿革