ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.185 ガウガウ期は必ずあるもの

昨年12月に産まれたトイプードルの子犬達が生後60日を迎えました!

「魔の生後2ヶ月」と私は言っておりますが…この時期は乳歯が生え揃い、子犬同士じゃれ合い、噛み合い、初めての「痛み」というのを体験します。さぁ!これから兄弟同士で存分にじゃれ合うぞ!と言う時期に兄弟がバラバラとなり、ひとりぼっちになりショップに並んでしまうと…どうなるでしょうか?

もみ合いの相手も注意してくれるママもいない…そうなると迎えた飼い主が標的となってしまいます。私達は子犬でもなければ母犬でもない、犬のように24時間接する訳には行きません。経験不足のままとってもやんちゃな子犬になってしまうのです。

DOGWANでは生後2ヶ月から子犬同士のもみ合いが始まります。そしてその時期は唸る!噛みつく!テンションが上がり吠える!のオンパレードです。このようにして自我が目覚めたこの時期に沢山の刺激に慣れさせ、身体のあらゆる箇所に触れられる事、噛まれる事、食べ物を奪い合い、譲り合いを覚えて、寝ている時意外は永遠ともみ合いと教え合いが続くのです。

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この時はもみ合いのケンカの様になったとしても本気にはならないのであえて放っておきます。子犬の世界をあえて作る事により落ち着いた物怖じしない犬に育っていきます。

更にこの時期に子犬に触れる時は必ず仰向けにし、耳や尾、足先に触りながらコミュニケーションを取るようにしています。繊細に触るのではなく、ちょっと粗めに触れてあげるとより刺激を受け入れやすくなり、ちょっとやそっとじゃ大げさに反応をしなくなっていきます。実はこの子犬達2週間前までは何をしても大騒ぎで抵抗していました。

ブラシをかけると「何するんだ!やめろ!」と言わんばかりの抵抗をしてブラシにカミカミしてくるほどでしたが、子犬同士でもみ合いを続ける事2週間…

子犬4匹ともお手入れにパニックにならず大人しくクリア出来るようになっていました。

ほんの2週間、ガウガウ期と言っているこの時期に兄弟と親犬といる事によりガラリと変化するのです。この時期は1日1日でどんどん新たな事を受け入れようとしているので、このタイミングを利用して沢山の色々な経験を積ませてあげていきます。

親犬や兄弟から早く離されてしまった子犬は、出来る限り「パピーパーティー」のような子犬が集まるしつけ教室に参加する事をオススメします。子犬同士でのじゃれ合いで上手に回避出来るようになってきたら、もう社会化はほぼ終了に近い状態となります。

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もしこの子犬同士のガウガウ期にじゃれ合いをせず、人に対しガウガウした状態で育ち何もしないまま大人になると、ちょっとした事で本気になって襲いかかって来る事もあります。この時期の経験は一生の物となるので慎重にトレーニングをしていきましょう

DOGWANの子犬達はあと10日~2週間ほどで新しい飼い主さんの元に巣立ちがスタートします。このラストスパートの10日間でどれだけ変化があるか楽しみでもありますが、ブリーダーの責任でもあるので、しっかりと経験を積ませて行けたらと思っています。

みんないい子に育ちますように♫