ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.184 巣立つ前に社会化トレーニング

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昨年の12月30日にトイプードルの出産がありました。子犬は無事に4頭産まれて、とても元気に育っています。子犬たちは現在生後35日を迎えて、離乳食もスタート!

ヨチヨチ歩く姿は見ていて飽きる事がありません。 子犬たちの動きも活発になり、母犬が徐々に子犬たちに哺乳する時間も減ってきました。巣立ちまではまだ1ヶ月ほどありますが、実はこの時期からできるトレーニングがあります。

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それは物を使ったトレーニングです。新しい物や見慣れないものを見てもパニックを起こさないようにする練習です。

左の写真の物のように、キラキラ光るシート・カラフルなくるくる回るおもちゃ・上からぶら下げて音がなるチェーンや鈴など…特に犬は黄色に対する認識が強い為、あえて黄色い色の物を使ってみました。

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さぁこれを投入してみます! 興味津々な子や少し戸惑っている子と反応は様々ですが、側でいつでも守ってくれるママがいるので子犬たちも安心してチェックしてくれています。ママの側にいる状態でこのトレーニングを行う事によりトラウマにならず、受け入れてくれるようになりますが、母犬が警戒心の無い犬に育っている事が条件です。

母犬が落ち着いている姿をみて子犬は安全な物だという事を認識するので、母犬が警戒している場合は子犬たちだけで行います。

「怖いかも」→「ママが守ってくれるから大丈夫」→「遊んでみようかな?」と言うような状態になります。

まだ生後35日の子犬たちですが、成長してからよりは離乳期からスタートしておくとよりスムーズに受け入れてくれるようになるので、この時期から始めて行けば新しいおうちに巣立った後でもストレスを感じたりする事もなく、おおらかな子に育った状態で巣立つ事ができるのです。

ブリーダーだからこそできるトレーニング、私と一緒にいれる時期はわずか70日前後…この期間でどれだけ学習をさせて、オーナー様のお家に出発できるのか…。

これは全てブリーダーの手にかかっていると言っても過言では無いと私は思います。DOGWANから巣立った子犬たちは飼いやすく穏やかな子が多くいますが、始めからそのような性格だった訳ではなく、社会化期の経験からその様に変化しているだけなのです。

できるトレーニングをできるうちにしてから巣立たせる。
ブリーダーの大切なお仕事のひとつかと私は思います。
全ての子犬は健やかでいい子に育ちますように。