10月に我が家でトイプードルの出産がありました。現在、生後50日ほどで乳歯も生えてきてやんちゃ盛りです。3匹兄弟で産まれた子犬たちは、母犬が小ぶりなのもあってか、3匹共に小さめサイズに育っています。歴代でここまで小ぶりなのは初めてかもしれません。
小さくてもさすがトイプードル、やんちゃさでは他の犬種には負けません、社会化期には程よい運動をさせてしつけも念入りにしなくてはいけません。
生後30日頃にしっぽを触ると「ヴーー」と唸った事がありました。子犬ながら防衛本能がしっかりと備わっているのです。この頃から自我が目覚めてきて、自己主張もできるようになっていきます。唸ったり、吠えたり、警戒したりと色々な反応が出てきますが、実はそれが子犬にとって顔を認識できるようになった成長の証で、ここで吠えたり唸るからと言って焦る必要はありません。
ここからが人から犬への教育のスタートです。
母犬しか知らない子犬たちは人に対してまだ認識が甘く、なんの生き物なのか?観察するようになってきているのです。子犬たちにとっては敵に見えるかもしれません。
そこで、ブリーダーとしてできる事は人を認識させる為のトレーニングです。
生後30日頃から子犬にタッチトレーニングを行います。耳、口、足先、しっぽに毎日触り、敵でも攻撃でも無い事をボディーランゲージを通して伝えていきます。
始めは警戒して暴れていた子犬たちでしたが次第に身を任せるようになっていき、触っているとスヤスヤと安心して寝てくれるようになりました。
タッチトレーニングはできるだけ早い方がよくて、目が開いていない生後10日頃から始めるといいとされています。
生後2ヶ月頃から突然タッチトレーニングをスタートした子犬は人の手の感触に慣れていない為、パニックになる場合が多く、噛み付いたり暴れたりする子が多くいます。
母犬だけで育ててそのまま店頭に行ってしまう子犬は、防衛本能が強く出てしまう傾向があるように思います。最終的に過ごすのは人間なのですから、巣立ち前にどれだけ人に関わっているか幼少期のコミュニケーションで大きく変わってくるのです。
母犬が子犬にしてあげられる事は、下のお世話・授乳・遊び・ごはんの順位などですが、人が行う爪切りやブラシ、耳そうじなどは母犬はできません。このようなお手入れも小さなうちからブリーダーが行う事により、生後2ヶ月過ぎた頃には大人しく、お手入れをさせてくれる子犬が出来上がるのです。
親任せにするのではなく、産ませたからには育児に人も参加する事は大切なのです。
飼い主様のお家に行く前に色々な経験を身に着けて出発できると手のかからない落ち着きのある子犬になると私は思います。
子犬を迎える前に犬だけではなく、どれだけ人と接していたかも確認してみるといいでしょう。