ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.133 イタズラは叱ってはダメ

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犬がゴミあさりをした!靴下をおもちゃにしている!クッションを壊した!ソファーをかじった!等、愛犬によるイタズラ・・・。困りますよね?
この様にイタズラをしたらついつい叱ってしまう方が多いのではないでしょうか?
え? 叱ってはダメなの??と思われるかもしれません。

そうなのです。叱ってはいけません!叱ったところで犬は理解ができるか?と言うと答えは・・。
NO!です。
では、どのようにすればいいのでしょうか?

まず犬はどうしてイタズラをするかを考えていきましょう!
犬は狩りをする動物です。獲物を捕らえたり、動くものを追う習性があります。
そして、子犬の時期には色々な物を口に入れて、どんな物かを覚えていきます。
この動作を無くしてしまうと、犬本来の必要な社会性や経験が身に付かず、物に対し臆病になったりと、本来の犬らしさを失ってしまう事に繋がってしまいます。
つまり、物を口に入れて遊ぶ、咬む、ちぎる、追いかける等は犬であれば通常の行動となるのです。

では、この狩猟行動によるイタズラ・・・。
どのようにやめさせるのでしょうか??

正解は、「本能を利用して気をそらしてあげる」という事です。

実は咬む事は良い事です。これを叱ってしまうと、欲を抑えてしまい、防衛本能にスイッチが入り、逆に咬みつくようになってしまいます。
「大声をだす」「目を睨み付ける」「叩く」はしてはいけません。

例えばもし愛犬がスリッパをかじっていたとします。そこで叱ったりせずに「おやつ」等で自分の所に呼び寄せてあげます。
この時に名前を言って呼んであげてください。
すると、スリッパから口を放して自分の所に来てくれます。
ここで!「オスワリ」をさせて、スリッパから口を放した事に対して褒めてあげてください。
そして咬みたい衝動がまだありますので、その後はロープなどのおもちゃを使い愛犬と引っ張りっこをして遊んであげます。

そうして行くうちに、スリッパよりこの人と遊んでいた方が面白い!と思う様になり、次第にイタズラをしなくなってくるのです。
タイミングが難しい場合は「ビターアップル」等の苦いしつけのスプレーを使用し、その後はやめたら褒めてあげておやつをあげて遊んであげてください。
犬は最後にした事(された事)しか記憶に残りません。
咬んでいる時にご褒美をあげるといけませんが、一度やめさせた後にご褒美を与えると「やめたらもらえた!」となっていくのです。

その行動を見逃さず、そして欲を抑えつけずに教えて行くと愛犬も気が付いてくれるでしょう。