ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.112 比べてはダメ!

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あら?うちの子前に飼っていた子と同じ犬種なのに、なんでこんなにダメな子なのかしら?
前の子はこんな事をしなかったのに・・・。
とポロリとこぼしてしまう飼い主さんが増えてきています。確かに前に飼育していた子が基準となりますので次に来た犬の性格があまりにも違う子でしたらそんな言葉も言いたくなるはずですね。

しかし、人も皆性格が違うように犬だって違うのです。ある程度、犬種によって特性や仕草は似ている所はあるかもしれませんが、性格は違います。前に飼っていた犬の事は一度リセットして、新たなスタートと思い、全て受け入れる必要があります。

同じ犬種だからと言って全く同じだとロボットになってしまいますよね。
飼育方法も十人十色ならぬ十犬十色なのです。

犬が苦手な子もいれば人が苦手な子もいます。無理に慣らそうとすればする程焦りから、余計に悪化したり 吠える事が止まらない子もいます。しつけの面もありますが、出来るだけ今いる愛犬を知る事!これが一番の解決法なのです。
その子はどんな環境が適しているのか?
どのようなしつけが合っているのか?
コマンド遊びがすきか?
どんな音が苦手か?
どんな食べ物が好きか?
すべて記録して愛犬を知り尽くして下さい。
決して前に飼っていた犬とは比較はしない事、今、目の前にいる子は世界でひとりだけなのです。

以前にこんな事を言った多頭飼育をしている飼い主さんがいました。
「この子他の子と違って狩猟の本能が強いのか、スズメを見つけると追うのよね!でも、NO!と言う事を理解させる為にこれからどう教えて行こうか、そしてこの子の本能を何に活かして行こうか、これからとても楽しみだし、本当にこの子は楽しい子!!」と言っていたのです。

飼い主さんのとらえ方、考え方次第ですが、しつけは楽しい!本能を理解し、違う遊びに結び付けるという事 素晴らしい考え方だなと、とても感心してしまいました。決して他の子との比較はせずにその子の気になる所を欠点ではなく個性として受け入れるのです。

これが家族というものなのでしょう。
犬は大切なパートナーであり、家族なのですから。どんな子でも受け入れましょう。
きっと心から支え合える家族となるでしょう。