ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.89 日本犬を理解しましょう

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コロコロしていてカワイイ柴犬、テレビでも良く見かけるようになった北海道犬、忠犬と言われ映画にもなった秋田犬・・・。
最近では日本犬のブームになってきており、ペットショップでも多くみられる事が多くなりました。
こんな愛くるしい瞳で見つめられたら、メロメロになってしまいますよね!

本当に愛嬌があって明るくてかわいい日本犬ですが、元々は狩りのお共に使われていた猟犬です。
今現在でも鹿狩りやイノシシ狩りのお共として活躍している犬も多くいます。
それだけ野性味の残っている犬種とも言われております。

可愛いからとペットショップで迎えてしまって洋犬と同じような飼い方をするようではタブーです。
日本犬は日本犬に合った接し方やしつけ、本能や習性、性格の理解が必要となり、教科書通りではいけないのです。

現在でも狩りで使われているほど本能の強い犬種ですから、その血を引く子犬も中には多くいます。
他の犬種と比べて、自立心(ひとりで縄張りを守る)や防衛本能(警戒心が強く自分の身は自分で守る)と言うのがとても強くあります。
そうでもしないと狩りに行けないですから、そのようにさせる為に人が昔から作り上げているのです。

来客に対してはもちろんですが、環境が変わっても受け入れない気質の子が多くいます。
これはしつけがいけないという訳ではなく、元々の性質なのです。
早くて生後1か月からその防衛本能は育ってきます。
目の開いたばかりのよちよちの子犬が知らない人に触られた瞬間「ウウ~!!」と威嚇し、警戒するような事もあるのです。

この行動をして飼い主はイケナイんだ!と力でねじ伏せようとする方もいるようですが、猟犬の血を引く防衛本能の強い犬に対しては逆効果で、余計に狩りの本能を強くさせてしまいます。

里親や処分に出される犬種で上位に来ているのも日本犬になっているほど、あまりの強さに飼育を諦めてしまう人も多いようです。

ちょっと気難しい所もあるこの日本犬ですが、一度強い絆で結ばれるととても良いパートナーとなります!
日本犬と良い関係になるためにはまずは「受け入れる」事!!
どんな気性になってもそれが日本犬なんだと受け入れる事が大切です。

そして、できるだけお手入れは飼い主さんがしてあげると良いでしょう。
警戒心の強い日本犬ですから、安心できる飼い主さんにして貰うのが一番リラックスするのです。

日本犬を迎え入れるのなら、だれにも負けない日本犬オタクになって下さい。
とても素晴らしい関係が出来上がると思います。