ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.36 犬のマウント行為について

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「マウント行為」とは犬が犬の背後に乗っかって腰を振る行為をマウント行為と言います。見た感じ「交配の行動」と思う方もいられますが、交配の行為が見られるのは発情期「生理中~後」のメスの犬がいる時のみに行われますが、もし、相手がオス同士だったり、発情中ではないメスであったり、子犬であったり、人であったり、ぬいぐるみであれば すべて上位を示す行動となります。

犬同士の間ではこの行為は上下関係をつける挨拶のようなものです。上位の犬が下位の犬に乗っかった時、相手の犬が大人しくマウントをされているのであれば順位は確定されているものと思っていいかと思いますが順位が決まらず相手の犬に対して上位をとられたくない相手だとすればケンカが始まります。

マウント行為は人にも見られる事があり、これは人に対しての性的なものではなくこれも順位付けのひとつとなります。実際のところ、テンションが上がっている時に人にする事が多く、よく「お気に入りの人」にする事がありますが、これは「順位付け」というよりもしかすると「独占欲」のような気もします。

この行為は犬だけではなく、サルにもうさぎにもみられます。昔、わたしがウサギに赤ちゃんを産ませた事があったのですが、生後一か月ほどの赤ちゃんウサギがマウント行為をし合って遊んでいるのです。

このマウント行為は赤ちゃんの頃から遊びの中で順位付けを覚えていくのではないかと思われます。

いくら赤ちゃんだとしても順位付けの行動には変わりありません。このマウントは自然の行為であって動物同士では当たり前の行動なのですが、人に対してはあまりいい行動ではなく からだの大きい犬が人にマウントをしてしまったら足はアザになるし、その場に押し倒されて怪我をしてしまいます。

マウント行為をやめさせるには愛犬と人との間に信頼関係を作らなくてはいけません。愛犬を仰向けにさせておなかを撫ぜる事、「おすわり・まて」のトレーニングをしっかり入れる事が大切です。

もし、ご家庭でもし愛犬が自分にマウント行為をしたらすぐにやめさせましょう。