最近では、子供の代わりにペットを飼う家庭が増えているというお話を前回いたしましたが、子供を迎える前にペットを飼った事がある人は子供の扱いやしつけがとても上手といいます。特に犬を飼った事のある方は上手かと思います。あやし方や距離の置き方、叱り方、ほめ方、人間と犬は生活や感情等違うものはありますが、ちょっと方法を変えただけで人間の子供に対する扱いや、接し方など割と応用が利くのです。
しかし、これはあくまでも犬のしつけが上手な人に限ります。犬に暴力でしつけをしたり、怒鳴ったりしていう事を聞かせている場合は上手とは言えません。
叱った後に必ず褒める事の出来る人、泣いている赤ちゃんに笑顔で接する事の出来る人など、どことなく犬のしつけと共通しています。犬も叱りっぱなしでは、怖い気分だけ残り解決になりませんが、叱った後正しい行動を教えてあげてできた事に対して褒めてあげると、すぐに新しい事を覚えようとし、理解します。吠えて要求する犬に対しても、一緒に怒鳴って叱ったりしても治りません。など・・・。実際私が子育てをしていて、あれ?なんだか似てるな?と思った事です。
基本的に0歳~2歳ぐらいの子供はまだ言葉が100%通じません。アクションやボディーランゲージで判断する事がメインとなっていきます。ペットの飼った事のない方が初めて子育てをすると、ある程度になったら言葉や声で解決してしまおうと思いがちになり、泣いている赤ちゃんを見て悩んで一緒に泣いてしまうなど、感情もつい一緒になってしまいがちです。しかし、ペットを飼った事のある方は通じなくてあたり前と思うので、声とボディーランゲージをできるだけ使おうとするのです。
そして、一番しなくてはいけないのが「褒める」という事なのです。簡単なように思えてこれがなかなかできないのです。叱った後に「褒める」というのは、犬のしつけでとても重要な事なのですが、犬を飼った事のある方でさえ上手に出来ないこの「褒める」という事。 これを人の子供にも・・・となるともっと難しい事なのでは?と思いますが、やってできない事ではありません。
気を付ける事は、反発するわが子に対し、同じ気持ちに決してならない事。
例えば
「ママ!おやつチョーダイ!」
ママ:「何言ってるの!!晩御飯前だからダメでしょ!!」
「え~!なんで!!チョーダイ!!」
ママ:「(怒鳴る)いい加減にしなさい!!ダメったらダメ!!」
「エ~ン >< わかったよー」
ママ:「ほんとに分かってるの!?ダメだからね!!」
・・・というような状態では、子ども側の気分としては面白くないで終わってしまいます。母親もイライラで終わり、子供と同じ感情になって力でねじ伏せた感じですね。本当であればここで最後の子供の言葉の「わかったよー」と言ってくれた時点で感情を切り替えて褒める事が必要なのです。実は犬も同じ所があって、お気に入りのガムを放さないで「う~~う~」唸っていたとします。ここで決して怒鳴ったり、力技で解決しては余計安心してガムを放してくれません「人間が攻撃してまでガムを奪おうをしている!もっと守らなくては!」と思うのです。ここで怒っている犬と気持ちを一緒にさせず、明るい言葉で違うものと交換したり、リードで誘導したりさせる事によって犬は安心して放します。放した瞬間必ずご褒美を与えて褒めてあげなくてはいけません。
「褒める」という事はとても大切で良い関係が出来上がる事なのです。注意した側もイライラせずに終わるのでお互いストレスになりません。どんどん毎日が楽しくなってきます。この「褒める」という事をマスターすれば意外と犬のしつけも子育ても上手くいくものなのです。