ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.145 犬の成長に合わせた対処をしよう

子犬の頃はヤンチャで沢山遊んでいたのに、1歳を過ぎてからなんだか大人しくなったり、怖がりになったり、吠えるようになったりと、成長と共に性格もコロコロと変化していく事があります。

始めは飼い主も急な変化についていけず、ショックを受ける方もおりますが、病気がなければそれは成長過程で見られる性格形成の土台と変わっていく頃でもあるのです。

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1歳を迎えてからの性格の変化は基本的には今後大きく変わることはありません。それが、2歳になってから変化があったり、3歳になる事もありますが、それも成長のひとつとして受け入れるようにしましょう。

例えば、

  • 窓を見て吠えるようになってしまった
  • 呼んでも逃げるようになってしまった
  • 犬が嫌いになった又はケンカする
  • お散歩で人や犬に会うと警戒するようになった

など、今まで無かった事を突然するようになったりします。

この行動は?しつけが足りなかったから?経験が足りなかったから?
という訳ではありません。
これは成長と共に、防衛本能が発達してきている証拠なのです。

子犬だった時には何が危険で何が正しいのか本能が弱く、あまり行動として現れませんが、大人になっていくうちに、本能も成長していき、人の顔の違いや犬の存在、動く物、避ける逃げる本能が表現できるようになり、それが現れてきた証拠なのです。

人の赤ちゃんでも人見知りが出てくると「あら、人の顔が分かるようになってきたのだね」と言われたりしますが、正にその状態が犬の成長にも現れるのです。

この成長と共に見られる性格の変化は生まれ持った物である事も多く、しつけ等で100%治るかといいますと「NO」となります。

治るというより、対処して「慣れてもらう」と言う風に受け入れる方法を取った方が良いかと思います。

警戒心が強く、窓を見続けて吠え続ける場合は、犬の目線を隠し、見えないように対処し、呼び寄せて安心させる事を教えていきます。 人や犬に会うと警戒して怖がる場合は「見た時点」でおやつに気をそらしてあげます。

犬を見て怒ってしまう場合は犬社会で関係を深める事は無理にせず、人(飼い主)との関わりを多くもたせるようにします。

このように毎回対処を行い、犬を止めるのではなく、気をそらして守ってあげる方法で犬が安心できるよう性格に合わせて対処する事が大切です。

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我が家のボーダーコリーも(写真)1歳を過ぎた頃から人や犬に急に警戒をするようになりましたが、飼い主との絆をより深め、相性の良くない犬が来た場合相手を「追い払う」と言う事をするのではなく、私に隠れて、権利を任せる事をするようにしました。

勿論無理に仲良くさせようとはしません。

相性の悪い相手に会わせれば会わすほど嫌なイメージが定着してしまい、余計に本能に刺激が行ってしまう為エスカレートさせる事をしてしまうからです。

本人が何を求めているか?犬が不安だったり、苦手があった場合は、解決させる!と言うよりも、人を頼りにさせて安心感を与える事が1番の解決になります。

いつまでも子犬の性格のままではありません。愛犬の成長の変化を受け入れて良い関係を作っていきましょう。