ドッグトレーナー佐々木の
しつけコラム

Vol.146 興奮から現れる犬の問題行動

自分の愛犬が甘噛みする、吠える、落ち着きがない、飛びつく、走り回るなど、共通して起こる問題行動があります。

それは「興奮」です。

バタバタと飼い主なんてそっちのけで好き放題!こうなってしまっては全く手が着けられなくなってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか?

ひとつひとつの行動を叱って解決しようとする飼い主さんがいると思いますが、この時にする事は叱る事ではなく、「落ち着かせる」と言う事なのです。

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犬は興奮がスタートするとあらゆる問題行動と繋がっていきます。

破壊、ケンカ、吠え、噛み付等…してしまった後に叱っては後の祭りです。

ではどうすれば問題行動が起きなくなるのか、それは興奮を止めてあげる事なのですが、口で簡単に言ってみても実際はとても難しい事になります。

ここでよく飼い主さんがやってしまうのが、先ほどもお話したように、問題の後に叱ってしまい、両方共に負担となってしまいがちです。自分の犬を叱るのはパワーが必要になりますが、問題行動が起きる前の「興奮」を止めてあげると、予防となり叱るパワーも使わなくて済むのです。

  • 止めてあげるには、自分の愛犬をよく観察する事
  • もし、甘噛みされそうになったら、噛み付いて良いおもちゃ等を出して、人の手に噛ませないように止めてあげる事
  • 窓の外を見たり通行人に吠えそうになったら、吠える前にオヤツを見せて座らせて落ち着かせる事

等、人が犬より先回りして問題に繋がらないようにしなくてはいけません。

なかなかそれだとスムーズにいかない事も多いかと思いますが、ここで必要なアイテムがあります。

犬から目を離さないように紐を常につけておき、室内でフリーにします。この時にリードを使うのではなく(持ち手の輪に引っかかる事がある)太めのナイロン紐にナスカン等をつけて愛犬に着けておくと引っかからず軽いので犬も気にしなくなります。

そして、その紐をすぐにつかめる長さにカットして、動きをすぐ止めてあげられるようにしましょう。

吠えたり、飛びついたりする度に、リードをたぐり呼び寄せる→ご褒美を与える。と言う事を何度も繰り返します。

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「叱る」のではなく「呼び寄せ」のみでOKです。犬は十分に理解していきます。

始めて3日程で、吠えや飛びつきが落ちついてくるかと思います。決して叱ったりするわけでもなく、誘導し、興奮を止めるだけで全てが解決に繋がります。

写真の犬たちのように、落ち着いていればトラブルもなく何頭犬がいても問題行動に繋がる事はありません。

興奮に対して叱ってしまってはより興奮に繋がってしまう事もありますので、解決方法として興奮の前に観察し落ち着かせる事が飼い主と犬との信頼関係に繋がって行くでしょう。