表層性点状角膜炎
SPK:Superficial punctate keratitis
【概要】
免疫が関与していると言われている角膜潰瘍の一種です。
特徴として両眼性に発症することが多く、写真のように点状および円状の上皮性の角膜混濁が多発している所見が見られます。
この疾患は免疫介在性という免疫システムが過剰に働いている場合や自身を誤って攻撃してしまうことで起きる病態です。この疾患はそれ以外にも角膜表層の涙液膜の異常の関与も示唆されております。

【診断】
ダックスフンドやシェットランド・シープドッグに好発すると言われ、潰瘍を形成すると眼の痛みや流涙、角膜への血管新生を生じることがあります。
診断には潰瘍の有無を調べるためのフルオレセイン染色などの検査と特徴的な臨床症状から行います。
外傷性の角膜潰瘍や角膜変性症など他の角膜疾患やドライアイなどと鑑別します。

【治療】
治療には免疫を抑制するために主にステロイドを使用しますが、免疫抑制剤を使用したり、角膜保護にヒアルロン酸点眼や感染を起こしている場合には抗菌薬を使用することもあります。
通常ステロイド点眼は角膜治癒を遅延させたり感染を悪化させる可能性があることから慎重に使用する必要がありますが、この疾患は先に述べたような通常の角膜潰瘍の治療では改善せず、ステロイドを使用することで改善されてくる場合が多いです。
この疾患は完治することはなく、また再発も多いことから長期的に治療を継続していく必要がある場合があります。
写真の症例はステロイド点眼で改善したものの3カ月後に再発、治療を再開し発症から4年経過していますが、現在もステロイド点眼による治療を継続しています。
