翔ちゃん先生の一言コラム
爪の異常

爪に異常があると、歩様がおかしかったり、爪を舐めたりします。このようなことが観察されると、飼主さんは、外傷がないか、とげが刺さっていないか、肉球はどうか、指の間はどうか・・などは調べますが、爪まで調べることは少ないようです。爪も調査対象に加えましょう。爪(あるいはその周囲)に、痛み、腫れ、赤み、滲出液、変形、脱落などが認められることもあります。

「爪の異常」の原因として、爪周囲炎、爪真菌症、爪縦裂症、爪脱落症、爪形成不全などがあります。

  • 爪周囲炎:細菌などの感染が原因です。外傷から細菌感染、そして炎症へと進むことが最も多いようです。
  • 爪真菌症:いわば犬の水虫です。原因菌は白癬菌です。
  • 爪縦裂症:一つの爪だけではなく、多数の爪に異常が見られます。爪縦裂症の多くは原因不明ですが、外傷・感染症が関与することもあります。
  • 爪脱落症:原因はたくさんあります。外傷、感染症、免疫病、腫瘍などです。
  • 爪形成不全:爪がうまく出来ない状態です。原因の一つに「亜鉛欠乏による皮膚病」があります。

爪の異常が一つの爪に見られた場合の多くは外傷が原因です。多数の爪に異常が見られるときは全身性疾患を疑う必要があります。また、免疫病が原因のときは爪だけではなく、皮膚病を伴うことが多いようです。

原因によって治療法は異なります。爪の異常の代表選手である感染症が原因のときは、抗生物質、抗真菌剤などが投与されます。重症のときは爪を切除する手術も必要です。真菌症は治癒し難い病気です。気長に対応せざるを得ません。また使用される薬剤によっては嘔吐・下痢などの副作用を認めることもあります。

【ワラビーグループの診たて】
よく当院にご来院される爪のトラブルは外傷によることがとても多いです。多量の出血をともなうため皆さんとてもビックリされてあわててご来院されるケースが多く見受けられます。定期的な爪のチェックや爪きりをおすすめ致します。

vol16に続く