どうぶつ園通りの動物病院は北海道旭川市にある動物病院です。年中無休で診療をおこなっています。旭川市にあるどうぶつ園通りの動物病院はチーム医療による良質な診療サービスと豊富な手術実績で飼い主様に確かな安心をお届けしています。
手術について
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TPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)について
~小型犬から超大型犬まで対応可 当院は前十字靱帯断裂の最新手術法であるTPLOを導入しています~
■TPLOとは?
1993年にアメリカのDr.Slocum(世界的に有名な獣医外科の第一人者)が考案した、犬の前十字靭帯断裂症に対する画期的な手術法です。

膝関節にある前十字靭帯には、脛骨(すねの骨)が前方に滑っていかないように、また脛骨が内旋して(内側にねじれて)いかないように押さえるような働きがあります。これが切れると足を着地させたときに膝が沈み込むようになり、歩行困難になります。症状が進むと骨関節炎や半月板損傷が起こり、痛みを伴うようになります。
跛行(はこう)を主訴に動物病院に来院する犬の実に20%がこの前十字靭帯断裂と言われております。若い時期にボール投げやフリスビーをしていて切れる事も稀にありますが、年齢を重ねると前十字靭帯自体が変性し、切れやすくなります。こういった慢性断裂(Cranial cruciate disease)には、遺伝的要因や免疫学的要因、形態学的要因、生体力学的要因などがあるとされています。

TPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)では、脛骨高平部の角度を矯正する事で脛骨の前方への引き出しを抑制し、足がついたときも脛骨が前方に滑っていかなくなります。
現在、犬の前十字靭帯断裂の手術として広く行われている方法は、ラテラルスーチャー(関節外制動法)とよばれる脛骨が前方に変位しないようにまた内旋していかないように膝関節の外側に糸をかける方法と、骨切り手術であるTPLOやTTAの手術に大別されます。小型犬ですとラテラルスーチャーで対応可能な事が多いですが、15kg以上の中~超大型犬ですとTPLOやTTAなどの方法が必要になってきます。当院ではラテラルスーチャーの他に全世界的に行われているTPLOの手術を採用いたしました。数年前から準備をすすめ、Synthes TPLOセミナー(ドライラボ)、オーストラリアクィーンズランド大学TPLO実習セミナー(ウェットラボ)、そして北海道動物運動器病院の泉澤康晴先生の助手等を経て、北海道ではまだ数少ないTPLOを実施できる施設となりました。
これにより、小型犬から超大型犬まで前十字靭帯断裂に対応できるようになりました。
■前十字靭帯断裂と注意が必要な犬種
日本ではゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリーバー、柴犬、キャバリア、コーギー、ヨークシャーテリアなどの犬種は注意が必要です。また、膝蓋骨内方脱臼をおこしている子は脛骨が内旋することで前十字靭帯への張力が増し、前十字靭帯断裂のリスクが高まります。
■TPLOは術前の緻密な計測と計画が必要です
TPLOを実施するためには、術前の緻密な計測と計画が必要であり、そのためにはレントゲン撮影が重要になります。撮影したレントゲン画像をもとに骨切りをするソーやプレートのサイズ、回転させる角度、骨切りを行う位置の計画を立てます。 手術ではまず、膝関節の中を確認し、前十字靭帯の状態、半月板の状態を確認し。適宜対処をいたします。次に術前の計画通りに骨切りを行い、骨片を回転させ、プレーティングを行います。 SynthesのTPLOプレートは脛骨の形状に合わせてカウントゥァーリングが行われていてLHSが使用でき、関節内にスクリューが入りづらくなっています。
tploプレート
>>レントゲン画像で見るTPLO

レントゲン写真 当院で行われた症例の術前の当院で行われた症例の術前のレントゲン写真と術後のレントゲン写真です。 緑色のラインはTPA(すねの骨の高平部の角度)を表しております。術前が26°です。犬のTPAは25°前後でこれを約6.5°に矯正すると前方への引き出しが抑えられ、着地したときに膝が沈みこむ事がなくなります。 中央の画像は術後TPAを約6.5°に矯正した後の写真です。大腿骨が脛骨の後ろに滑り落ちず脛骨の上に乗っていることがわかります。右の写真は術後の膝を正面から見た写真です。このプレートとスクリューは骨が癒合したら取り去る事ができます。

症例 >> 動画で見るTPLO
  • 術前 ●TPLO術前
    術前の歩様です。右後肢が着地できませんでした。
          
  • 術後3日目 ●TPLO術後3日目
    術後3日の歩様です。まだ術後の腫れを防ぐためロバートジョーンズ包帯をしていますが着地は良好です。
          
  • 術後7日目 ●TPLO術後7日目
    術後1週間の歩様です。着地はしっかりしていて痛みも感じていないように見受けられます。術後の回復が早いのもこの手術の特徴です。

TPLOに関するお問い合わせ・ご相談は、お気軽に当院までご連絡ください。

なお、当院では、高度医療機器が充実しており、TPLOなどの整形外科手術や神経外科手術に特に力を入れております。 よろしければ下記のページも併せてお読みください。

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どうぶつ園通りの動物病院 院長 石原 創